S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは2002年にSPIVA米国スコアカードを最初に発行しました。それ以来、このスコアカードはパッシブ運用とアクティブ運用の議論において高い注目を集める調査となっています。
SPIVA®日本スコアカードでは、日本のアクティブ運用投資信託について、それぞれのベンチマークに対するパフォーマンスを様々な対象期間にわたり測定します。このスコアカードでは、日本の大型株、中型株、及び小型株セグメントに加え、国際株式ファンド及びグローバル株式ファンドも対象としています。
2023年通期のハイライト
2023年はアクティブ運用にとって厳しい年となり、ほとんどの株式ファンドが2023年に全てのカテゴリーでそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームしました。日本の大型株ファンドの82%がS&P/TOPIX 150指数をアンダーパフォームした一方で、日本の中小型株及び米国株式のカテゴリーのファンドは比較的底堅い動きを示し、1年の期間でベンチマークをアンダーパフォームしたファンドの割合は67%にとどまりました。図表1は全てのカテゴリーにわたる結果を要約しています。
- 日本の大型株ファンド:S&P/TOPIX 150指数は2023年に30.7%の大幅な上昇となった一方、国内の大型株ファンドは厳しい状況となり、アンダーパフォームしたファンドの割合が82%に上り、ここ10年間で2番目に高い割合となりました。長期ではアンダーパフォームしたファンドの割合が上昇し、10年の期間ではアンダーパフォームしたファンドの割合は85%となりました。
- 日本の中小型株ファンド:日本の中小型株ファンドのマネージャーは、2023年上半期にはアウトパフォームしたファンドの割合が50%を超えましたが、このパフォーマンスを維持することができず、2023年通期ではアンダーパフォームしたファンドの割合は67%となりました。それでも、長期ではその他のカテゴリーよりも良好なパフォーマンスとなっており、10年の期間ではアンダーパフォームしたファンドの割合は54%にとどまっています。