急速に変化するESGの分野では、2年というのは長い年月であると言えます。100年に一度のパンデミックが世界を襲う中で、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)は様々なESG指数の開発を進め、気候指数の分野において市場リーダーとしての地位を確立しました。当社がS&P PACT™指数(S&P パリ協定準拠及び気候変動指数)の算出を開始してから、2022年4月20日で2周年を迎えました。この指数は、パリ協定で定められた1.5⁰C目標や、欧州連合(EU)の気候移行ベンチマーク(CTB)とパリ協定整合ベンチマーク(PAB)の最低基準、及び気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言などに即した指数となっています。S&P PACT指数は、S&P Global Trucostが提供する最新のカーボンリスク及び物理的リスクのデータを使用するとともに、指数のアプローチにおいて科学的根拠に基づく目標イニシアチブ(SBTi)を考慮することにより、EUのCTB及びPABの最低基準を十分に満たした指数となっています。
図表1は、この指数シリーズの算出が開始されて以降の経緯を示しています。当社は、新たな地域指数の算出を開始するとともに、指数構築に関して市場参加者と相談を行い、サステナブル投資環境の変化に対応してきました。
パフォーマンス指標
全てのS&P PACT指数は、気候関連の目標を達成する一方で、セクターと産業の構成比率をベンチマークと同等に維持し、アクティブ・リスクを最小限に抑えるように設計されています。図表2に示されているように、これらの目標は達成されており、各S&P PACT指数のリスクとリターンは、それぞれのベンチマークと概ね近い水準で推移しています。