S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは2002年にSPIVA米国スコアカードを最初に発行しました。それ以来、このスコアカードはパッシブ運用とアクティブ運用の議論において高い注目を集める調査となっています。
SPIVA®日本スコアカードでは、日本のアクティブ運用投資信託について、それぞれのベンチマーク指数に対するパフォーマンスを様々な対象期間にわたり測定します。このスコアカードでは、日本の大型株、中型株、及び小型株ファンドに加え、国際株式ファンド及びグローバル株式ファンドも対象としています。
2023年中期版のハイライト
2023年上半期はアクティブ運用にとって厳しい展開となり、1つのカテゴリーを除き、残りの全てのカテゴリーにおいて半数以上のファンドがそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームしました。
国内大型株ファンドについては、91%がS&P/TOPIX 150指数をアンダーパフォームした一方、日本の中小型株ファンドは例外となり、アンダーパフォームしたファンドの割合は48%にとどまりました。
- S&P/TOPIX 150指数は2023年上半期に5%上昇し、日本の大型株ファンドの90%がこの期間に同指数をアンダーパフォームしました。
- 国際株式ファンドは2022年にアンダーパフォームしたファンドの割合が最も低いカテゴリー(42%)でしたが、2023年上半期にはアンダーパフォームしたファンドの割合が最も高く(91%)なりました。 5年の対象期間で見ると、このカテゴリーのアクティブ運用マネージャーの99%がそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームしました。
- 日本の中小型株ファンドのカテゴリーにおけるアクティブ運用マネージャーの運用成果は好調となりました。2023年上半期にはS&P 日本中小型株指数をアンダーパフォームしたアクティブ運用ファンドの割合は48%にとどまりました。このような比較的良好な結果は日本のアクティブ運用中小型株ファンドの長期パフォーマンスでも維持されており、3年、5年、及び10年の対象期間において、ベンチマークをアンダーパフォームしたファンドの割合はそれぞれ61%、54%、及び47%となりました。