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ウサギとカメ

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S&P Kenshoニュー・エコノミー:テーマ型投資のインデックス運用

ウサギとカメ

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Anu R. Ganti

Head of U.S. Index Investment Strategy

S&P Dow Jones Indices

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Tim Edwards

Managing Director and Global Head of Index Investment Strategy

S&P Dow Jones Indices

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Agatha Malinowski

Quantitative Analyst, Index Investment Strategy

S&P Dow Jones Indices

債券のパッシブ運用の可能性を評価する

「ウサギはカメの足が遅いのをいつもバカにして笑っていたが、カメは「競争すると私が勝つ」と宣言した」

イソップ寓話(Laura Gibbs訳、2002年)

現金自動預払機(ATM)の発明を除くと、金融業界においてインデックス・ファンドは最も優れた発明品であるとも言われています。株式インデックス・ファンドが初めて登場した当時、専門家は懐疑的な見方を示しましたが、それでもインデックス・ファンドは普及し続けました。債券市場でも同様の革命が起こる可能性があります。株式のパッシブ運用残高はここ10年ほどにわたり着実に増加しており、これと同様に債券のパッシブ運用も普及が進んでいるように思われます。

債券市場は株式市場よりも規模が大きく、より細分化されていますが、様々な実務的及び理論的な議論が行われた結果、債券市場でもインデックス運用が有効である可能性があることが分かっています。また、債券市場では有名なベンチマークがあまり存在しておらず、ベンチマークに連動するパフォーマンスを上げることも実質的に困難であるため、パッシブ運用とアクティブ運用のどちらを選ぶかを検討する投資家は現時点で比較的少ないと言えます。

今世紀に入ってから株式のパッシブ運用が拡大し、資産運用業界に劇的な変化をもたらしました。パッシブ運用に関するデータが蓄積され、各社が幅広い運用商品を提供している中で、機関投資家による債券のパッシブ運用も今後拡大する可能性があると考えられます。

本レポートでは、債券のインデックス運用に関する実務的、理論的、及び実証的なケースについて考察し、株式のパッシブ運用と比べて債券のパッシブ運用の普及が遅れた理由を説明します。また、債券のパッシブ運用が今後拡大し、株式のパッシブ運用に追い付く可能性があるかどうかについても検証します。

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