1. GICSとは何か?なぜGICSが重要なのか?
世界産業分類基準(GICS) とは、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)とMSCIが1999年に共同開発した産業分類であり、2024年8月に開発から25周年を迎えました。世界の金融コミュニティの間では、セクター及び産業に関する完全かつ標準的な定義が求められており、GICSはこうしたニーズに応えるように設計されています。GICSの分類を活用することにより、世界共通の基準で企業、産業、及びセクターを比較することが可能となります。
GICSには4つの階層があり、現在では11のセクター、25の産業グループ、74の産業、及び163の産業サブグループで構成されています。各階層内の各項目にコード番号が付与されているため、このコード番号を見るだけで、その企業が属する分類や、上位・下位の分類との関係性などを即座に把握することができます。企業の産業サブグループの分類は、セクター、産業グループ、産業の各階層の順に決定されます。各企業の完全なGICS分類は8桁のコード番号で示され、各項目に関する説明が付されています。
GICS構造は、市場セグメントの最新動向を反映するよう、時代とともに進化してきました。これらのアップデートにより、GICSの各階層内のセグメントの数や定義が修正される場合があるため、企業の分類も変更されることがあります。