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iBoxx ABF汎アジアの概要

S&P 500® ESG指数の流動性エコシステムの拡大

TalkingPoints: S&P 配当君主指数:配当貴族指数シリーズにおける新 たな指数

S&P 500® ESG指数: サステナブル・コアの定義

TalkingPoints: SPIVA®の20年間の影響を評価する

iBoxx ABF汎アジアの概要

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Kangwei Yang

Director, Fixed Income Indices

S&P Dow Jones Indices

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Jessica Tan

Principal, Fixed Income Indices

S&P Dow Jones Indices

はじめに

iBoxxアジア・ボンド・ファンド(ABF)汎アジアは、東アジア・オセアニア中央銀行役員会議(EMEAP)が創設したアジア・ボンド・ファンド2(ABF2)の公式ベンチマークであり、2005年に設定されました。この取り組みは、アジア地域の現地通貨建て債券市場の発展を促進するためのものであり、9つの現地通貨建てパッシブ債券ファンドに投資を行います1。ABF2の主な目的の1つは、アジア地域の現地通貨建て債券市場において、低コストで効率的に投資できる環境を整えることであり、外国人投資家の参加を促進することも目的としています。また、(当時は)比較的新しい資産クラスであったアジアの現地通貨建て債券市場に対する投資家の認知度を高めるとともに、アジアの債券市場に対する一般的な関心を喚起することも目的としています。

iBoxx ABF汎アジアは、比較的信用リスクの低い指数であり、アジアの8つの市場(中国、香港、インドネシア、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、及びフィリピン)で発行された現地通貨建てのソブリン債及び準ソブリン債で構成されています。

この指数が設定されて以降、この指数と8つの各市場は大きな変化を遂げました。本レポートでは、これらの主な変化について説明するとともに、この指数が2005年に算出を開始して以降の指数メソドロジーの主な変更点についても説明します。また、近年におけるアジア現地通貨建て債券のパフォーマンスや投資需要についても考察するほか、分散されたグローバル・ポートフォリオにおいてアジアの債券が提供する分散効果についても検証します。

市場の発展

2010年以降、iBoxx ABF汎アジアの現地通貨建て国債市場の規模は16.2%の年平均成長率(CAGR)で成長しています。債券市場の成長率は各国ごとに異なっており、このことはiBoxx ABF汎アジアを構成する国々が、発展段階、金融改革、貿易依存度、市場の成熟度、及び現地通貨建て国債の需給などの点で異なっていることを示しています。

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S&P 500® ESG指数の流動性エコシステムの拡大

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Aran Spivey

Senior Analyst, Sustainability Indices

S&P Dow Jones Indices

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Michael Orzano

Head of Global Exchanges Product Management

S&P Dow Jones Indices

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Igor Zilberman

Senior Lead, Capital Market Investment Strategy

S&P Dow Jones Indices

はじめに

S&P 500 ESG 指数は2019年に算出を開始して以降、S&P 500に対する持続可能な代替手段を提供する上で重要なベンチマークとして注目されています。S&P 500 ESG指数をベンチマークとする金融商品の運用資産残高(AUM)は着実に増加しています(図表1を参照)。一方、S&P 500 ESG指数をベンチマークとする金融商品のネットワークの拡大に伴って、同指数は流動性に関しても注目に値します。S&P 500 ESG指数に連動する上場投資信託(ETF)、先物、及びオプションなどのエコシステムに基づく取引高は、S&P 500の巨大な規模に比べると小さく見えるものの、市場における他の金融商品とは比較にならず、米国株式に関する最も流動性の高いサステナビリティ指数として、この指数の地位を確固たるものにしています。

S&P 500® ESG指数の流動性エコシステムの拡大: 図表 1

この指数について

2023年9月29日現在、S&P 500 ESG指数にはS&P 500の319の構成銘柄が含まれています。S&P 500 ESG指数は、S&P 500自体の多くの属性を反映すると同時に、サステナビリティ特性の改善を提供することを目指しています。このことは、様々なサステナビリティに関する除外項目を適用し、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのESGスコアを使用してS&P 500 における世界産業分類基準(GICS)の各産業グループの時価総額の75%を目標とすることによって達成されます。この指数の構築プロセスは図表2に概要が示されています。

S&P 500® ESG指数の流動性エコシステムの拡大: 図表 2

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TalkingPoints: S&P 配当君主指数:配当貴族指数シリーズにおける新 たな指数

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Jason Ye

Director, Factors and Thematics Indices

S&P Dow Jones Indices

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Izzy Wang

Senior Analyst, Factors and Dividends

S&P Dow Jones Indices

S&P 配当君主指数は、米国市場において50年以上連続して毎年増配している長寿企業のパフォーマンスを測定するように設計されています。S&P 配当君主指数は、半世紀以上にわたる市場の変動に耐え、増配を継続するとともに、底堅い値動きを示している銘柄で構成されています。S&P 配当君主指数は、S&P 配当貴族®指数シリーズにおける新たな指数であり、厳しい採用基準が設けられています。

  1. 配当君主指数を構築した理由

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは世界有数の配当指数プロバイダーであり、他社に先駆けて配当成長戦略の開発に取り組んできました。当社のリサーチ・チームは1980年代初頭以降、米国市場で10年以上連続して毎年増配している企業を監視し始めました。2000年代初頭において、連続して増配する企業の数が増える中で、当社は連続増配年数の基準を25年に引き上げ、この基準を満たす銘柄が「米国配当貴族」の最初の構成銘柄となりました。2005年5月にはS&P 500®配当貴族指数の算出を正式に開始し、この指数は市場で最も知名度の高い配当成長戦略の1つとなりました。それ以降、当社はS&P 配当貴族指数シリーズの拡充を図っており、中型株や小型株、さらにはグローバル市場などをカバーする配当指数を提供してきました。2023年4月現在、S&P 配当貴族指数に連動する上場投資信託(ETF)の運用資産残高は合計で400億ドル以上に上っています。

S&P 500配当貴族指数の算出を開始してから20年近く経過しており、同指数の構成銘柄数は57から66に増加しています。

過去5年間において、50年以上連続して増配している企業の数が増えており(図表1参照)、大型株ユニバース(S&P 500)だけでなく、中小型株ユニバース(S&P 中型株®400指数及びS&P 小型株600®指数)においても同様の傾向が見られます。2023年1月時点において、S&P コンポジット1500指数の中で50年以上連続して増配している企業は30社以上ありました。幅広い業種/時価総額グループの中から、新たな指数コンセプトに合った銘柄を選択し、S&P 配当君主指数を構築しました。

TalkingPoints: S&P 配当君主指数―配当貴族指数シリーズにおける新たな指数: 図表 1

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S&P 500® ESG指数: サステナブル・コアの定義

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María Sánchez

Director, Sustainability Index Product Management, U.S. Equity Indices

S&P Dow Jones Indices

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Stephanie Rowton

Director, Head of Sustainability Indices EMEA

S&P Dow Jones Indices

はじめに

サステナブル投資が拡大する中で、当社は2019年1月にS&P 500 ESG指数の算出を開始しました。環境、社会、及びガバナンス(ESG)データに基づく指数は、企業が持続可能性に積極的に取り組んでいることを示すための単なる手段ではなく、投資家のポートフォリオにおいて小さな役割しか果たさない戦術的な投資を管理するためのツールでもありません。S&P 500 ESG指数及びその他のサステナビリティ指数は、戦略的かつ長期的な主要投資商品の基礎となるように構築されています。

ここ数十年にわたり、様々な利害関係者や目標を考慮しながら事業運営を行っている企業は、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスのようなESG指数に採用されてきました。しかし、世界的に有名なESG指数の採用基準は非常に厳しいため、ESG評価が最も高い一握りの企業しかESG指数に採用されていないのが現状です。したがって、これらの指数では構成銘柄が偏る傾向があり、個人投資家や機関投資家はそれに伴うリスクを懸念しています。

S&P 500 ESG指数では、構成銘柄の選択基準にESG要因を組み込むと同時に、ベンチマークと同等のパフォーマンスを提供することを目標としています。S&P 500 ESG指数は、S&P 500構成銘柄の中の300社以上を採用しているため、S&P 500が持つ多くの特徴を反映する一方で、S&P 500より優れたサステナビリティ特性を示しています。

本レポートでは、S&P 500 ESG指数の概要を説明します。この指数の特徴は以下の通りです:

- 指数メソドロジーが理解しやすい
- 過去のデータが示すように、S&P 500 ESG指数とS&P 500のリスク調整後パフォーマンス特性が似ている
- S&P 500 ESG指数はS&P 500よりも優れたESG特性を示している
- S&P 500 ESG指数のメソドロジーに従い、企業を適切に分類・選択することができる

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TalkingPoints: SPIVA®の20年間の影響を評価する

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Tim Edwards

Managing Director and Global Head of Index Investment Strategy

S&P Dow Jones Indices

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Craig Lazzara

Managing Director, Index Investment Strategy

S&P Dow Jones Indices

1.  SPIVAとは何ですか?また、S&P DJIが20年前にこのレポートの発表を開始した理由は何ですか?

ティム:「SPIVA」とは「S&P Indices Versus Active Funds」の略であり、当社はアクティブ運用ファンドとそれぞれのベンチマークのパフォーマンスを詳細に比較し、その結果をリサーチ・レポートにまとめて定期的に発行しています。アクティブ運用とパッシブ運用のメリットとデメリットについて長い間議論が続いている中で、この論争に対して情報を提供することがSPIVAスコアカードの主な役割です。このスコアカードでは、世界中の様々な市場を対象に調査を行い、アクティブ運用ファンドが短期と長期の両方の投資期間において、どの地域で(どの時期に)好調な(または低調な)パフォーマンスを上げているかを検証します。また、アクティブ運用ファンドのパフォーマンスに関する幅広い詳細な統計値や分析も提供しています。

2.   SPIVAは指数プロバイダーが提供するレポートです。公平な立場でデータを検証し、偏りのないレポートを作成するために、どのような対応を行っていますか?

ティム:重要なことは、当社に都合の良い調査結果が得られた時にだけレポートを公表するのではなく、予め決められたスケジュール(通常は年2回)に従ってレポートを公表するということです。過去において、アクティブ運用の米国株式ファンドの大半がS&P 500®をアウトパフォームした時があり、おそらくこうしたことが再び起こり得ると考えられます。そのような場合でも、当社は調査結果をありのままに公表します。より一般的に、SPIVAスコアカードでは、個々のファンド・カテゴリーにおいて特に短期の投資期間でアクティブ運用ファンドがベンチマークをアウトパフォームすることがあり、世界中のレポートでこうした事例が見られます。また、このスコアカードは公に入手可能なデータに基づいて作成されており、メソドロジーは完全に開示されています。関心のあるサードパーティは当社の調査結果をチェックすることが可能であり、実際にチェックが行われることがあります。

クレイグ:SPIVAに限らず、どのような分析作業でも、その根拠となるデータが重要であるため、慎重にデータ収集を行う必要があります。アクティブ運用ファンドとベンチマークのパフォーマンスを比較し、SPIVAスコアカードと同様の調査結果に到達した研究は過去に何度もありました。こうした研究が初めて行われたのは90年前のことでした1。この研究では、「良好なパフォーマンスを示した個別ファンドに関する統計的テストでは、そうしたパフォーマンスが運用スキルによってもたらされたことを実証することは困難であり、それは偶然の結果である可能性の方が高い」との調査結果が得られました。これは、現在のSPIVAレポートの読者であれば容易に予想できる結論であると言えます。

3.   ここ20年間でこのレポートはどのように進化しましたか?

クレイグ:SPIVAは調査対象を大幅に拡大しています。当社が最初に発行したSPIVAレポートは米国市場のみを対象とし、比較カテゴリー(大型株、中型株、小型株、グロース株、バリュー株、混合、及び全てのスタイル)はわずか12に過ぎませんでした。それ以降、SPIVAは調査対象を9つの地域に拡大し、現在では世界中の100を超える様々なアクティブ・ファンド・カテゴリーのパフォーマンスを報告しています。

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