Narottama Bowden
S&P 500®ネット・ゼロ2050パリ協定準拠気候サステナビリティ・スクリーンド指数の指数マネージャーであるClara Arganarazが本記事の執筆に貢献しましたので、ここに謝意を表します。
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは最近、EU気候移行ベンチマーク(EU CTB)およびEUパリ協定適合ベンチマーク(EU PAB)の最低基準を満たすことを目指すすべての指数のリバランスを完了しました。これには、S&P 500ネット・ゼロ2050パリ協定準拠気候サステナビリティ・スクリーンド指数のリバランスも含まれます。この指数は、S&P 500の中で適格な株式証券のパフォーマンスを測定するように設計されており、1.5ºCの地球温暖化シナリオや、その他の気候目標、環境目標、および持続可能性目標に適合するように銘柄が選択され、ウェイト付けされます。
この指数は、適格性基準に従って持続可能性に関するスクリーニングを行い、構成銘柄の選択とウェイト付けにおいて最適化プロセスを実行することにより、様々なESG目標を達成するように設計されています。これにより、全体的な温室効果ガス(二酸化炭素換算の温室効果ガス)排出強度を原指数(S&P 500)と比べて50%以上削減しています。この指数の温室効果ガス排出強度の最低脱炭素率は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最も意欲的な1.5℃シナリオによって示唆される水準に合致しており、これは温室効果ガス排出強度を年平均で少なくとも7%削減することに相当します。
2023年2月28日のリバランス参照日(およびそれ以前のすべてのリバランス)時点において、この指数の「現金を含む企業価値(EVIC)インフレ調整後加重平均炭素強度(WACI)」は、必要な脱炭素化水準を達成しました。必要な脱炭素化水準とは、リバランス参照日時点におけるS&P 500のWACIの半分、または7%の脱炭素化軌道のWACIのいずれか低い方となります。この指数のEVICインフレ調整後WACIは2023年2月28日のリバランス参照日時点で102.78となり、原指数(S&P 500)のEVICインフレ調整後WACIを59.10%下回り、必要な脱炭素化水準を達成しました。