前回のブログでは、S&P 高配当貴族指数®がS&P コンポジット1500指数®をアウトパフォームしていることや、S&P 高配当貴族指数®が長期の米国債及び消費者物価指数(CPI)の伸び率を上回るリターンを上げていることについて説明しました。今回のブログでは、S&P 高配当貴族指数のバリュエーションがS&Pコンポジット1500指数と比べて割安であり、S&P 高配当貴族指数の配当利回りがS&P コンポジット1500指数を上回っていることについて検証します。さらに、株式市場が大幅に下落した局面において、S&P 高配当貴族指数が強力なダウンサイド・プロテクションを提供していることについても検証します。
バリュエーションの比較
図表1~5は、S&P コンポジット1500指数に対するS&P 高配当貴族指数の現在のバリュエーションと、過去との比較を示しています。図表1が示している通り、株価純資産倍率、株価売上高倍率、株価収益率の3つの指標、及びコンポジット・ベース(3つの指標の単純平均)に基づくと、S&P 高配当貴族指数は2024年3月28日現在、S&P コンポジット1500指数に対してそれぞれ22.4%、38.3%、20.7%、及び27.1%割安な水準で取引されています。2020年9月には、S&P 高配当貴族指数はS&P コンポジット1500指数に対して40%割安な水準で取引されていました。その時と比べると現在はそれほど割安ではないものの、それでも現在の水準は過去と比較して81パーセンタイルの割安度となっています。