概要
- S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは 2002 年に SPIVA 米国スコアカード を最初に発行しました。それ以来、このスコアカードはパッシブ運用とアク ティブ運用の議論において高い注目を集める調査となっています。弊社は これまで長年にわたり、スコアカードの対象をオーストラリア、カナダ、欧 州、インド、南アフリカ、ラテンアメリカ、そして日本に拡充することで、経験 を築き上げてきました。 本レポートでは、日本におけるアクティブ運用とパ ッシブ運用をめぐる議論を終了しませんが、弊社はある戦略が他の戦略よ りも優れたパフォーマンスを上げている市場セグメントを調べることで、有 意義な貢献をしたいと考えています。
- SPIVA 日本スコアカードでは、アクティブに運用されている日本の投資信 託についてそれぞれのベンチマーク指数に対するパフォーマンスを 1 年、 3 年、5 年、10 年の投資期間にわたり報告します。 このスコアカードでは 、741 以上の日本の大型株・中型株・小型株の株式ファンドのリターンに加 え、グローバル市場、国際市場、新興国市場、及び米国市場に投資する 646 以上の国際株ファンドのリターンも評価しました。
- 国内株式ファンド:2019 年、S&P/TOPIX 150 指数及び S&P 日本中小型 株指数はそれぞれ 19.3%及び 16.8%上昇しました。 同期間に、大型株フ ァンド及び中小型株ファンドの 42.4%及び 74.6%がそれぞれのベンチマー クを上回り、均等加重平均リターンはそれぞれ 19.1%及び 21.0%となりま した。 2019 年の国内株式ファンドのベンチマークに対するパフォーマンス は 2018 年よりも好調となり、より多くのファンドがベンチマークをアウトパフ ォームしました。
過去 10 年の期間では、日本の大型株ファンド及び中小型株ファンドの 30.9%及び 45.2%がベンチマー クをアウトパフォームしましたが、これらのファンドのそれぞれ 35.4%及び 37.3%が清算されました。 大 型株ファンドについては、均等加重及び資産加重ベースでベンチマークに対してそれぞれ 0.08%及び - 0.05%の平均超過リターンを計上した一方、中小型株ファンドについては、均等加重及び資産加重ベー スでそれぞれ 2.53%及び 0.32%の平均超過リターンを計上しました。 それぞれのベンチマーク指数と の比較では、日本の中小型株ファンドは大型株ファンドよりも優れたパフォーマンスを上げる傾向があり ました。