概要
- S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは2002年にSPIVA米国スコアカードを最初に発行しました。それ以来、このスコアカードはパッシブ運用とアクティブ運用の議論において高い注目を集める調査となっています。当社はスコアカードの対象を順次拡大しており、現時点ではオーストラリア、カナダ、欧州、インド、南アフリカ、ラテンアメリカ、中東・北アフリカ、及び日本が調査対象に含まれています。
- SPIVA日本スコアカードでは、アクティブに運用されている日本の投資信託についてそれぞれのベンチマーク指数に対するパフォーマンスを1年、3年、5年、10年の投資期間にわたり報告します。
- このスコアカードでは、774以上の日本の大型株・中小型株の株式ファンドに加えてグローバル市場、国際市場、新興国市場、及び米国市場に投資する784以上の外国株式ファンドのリターンを評価しました。
- 国際株式市場は2021年上半期に国内株式市場よりも堅調なリターンとなりました。ただし、国内株式ファンドよりも外国株式ファンドの方が、それぞれのベンチマーク指数をアンダーパフォームしたファンド数が多くなりました。
- 日本の株式ファンドについては、年間のアクティブ運用ファンドとベンチマーク指数のパフォーマンス比較では一貫した傾向は見られませんでした。しかし、過去10年間のパフォーマンスを見ると、ほとんどのカテゴリーにおいてアクティブ運用ファンドの大部分が一貫してベンチマーク指数をアンダーパフォームしています。
国内株式ファンド
- 2021年6月までの12ヶ月間において、S&P/TOPIX 150指数及びS&P日本中小型株指数は、それぞれ40%及び22.96%の大幅な上昇となりました。同期間において、大型株ファンドの58.1%及び中小型株ファンドの26.1%がそれぞれのベンチマーク指数をアンダーパフォームし、平均上昇率はそれぞれ29.94%および28.31%となりました。
- 5年及び10年の期間では、日本の大型株ファンドのそれぞれ4%および79.4%がS&P/TOPIX 150指数をアンダーパフォームし、日本の大型株ファンドの均等加重平均リターンはベンチマーク指数を下回りました。 これとは対照的に、日本の中小型株ファンドのカテゴリーでは、アンダーパフォームしたファンドの割合ははるかに少なく、均等加重平均のファンド・リターンはS&P 日本中小型株指数のリターンを上回りました。
- 2021年6月現在、日本の大型株ファンド及び中小型株ファンドのそれぞれ4%および96.9%が1年間にわたり生存しましたが、10年間では生存率がそれぞれ62.8%および67.8%に低下しました。